こんにちは。奈良の郷土料理「柿の葉寿司」のゐざさ‐中谷本舗‐です。
お寿司は古来、日本人の食卓で楽しまれてきた料理です。お祝いごとなどには欠かせないものですよね。
でも、こんなことを気にしたことがあるという人もいるのではないでしょうか?
「野菜(食物繊維)をもう少し摂りたいなあ」
「ちょっと塩分が気になる…」
そこで、今回は「日本食に生かすDASH食」をご提案。お寿司と一緒に食べる一品をご紹介したいと思います!
DASH食とは
みなさん、DASH食という言葉を聞いたことがありますか?
DASH=Dietary Approaches to Stop Hypertension(高血圧を防ぐ食事方法)の略語で、アメリカで調査・研究され、高血圧の改善に高い効果があると認められている食事のことを言います。
厚生労働省によると、日本人への有効性も指摘されています。日本人は特に、食塩摂取量が多いため、減塩とDASH食を組み合わせた食事を心がけることで、血圧を下げる効果が高まると考えられています。つまり、食品の組み合わせを改善することで、血圧をコントロールすることが、DASH食の特徴と言えます。
お寿司と合わせて食べたい!日本人向けのDASH食メニュー
では、DASH食とはどのような食事を摂るようにすればいいのでしょう?
ポイントは、「色の濃い野菜と果物を増やし、肉や脂肪分を減らす」こと。
DASH食を心掛けるのに、必要な栄養素と食品をご紹介します。
栄養素 | はたらき | 多く含む食品 |
---|---|---|
カリウム | ナトリウムの排泄を促し、血圧上昇を抑制する | パセリ、大豆、昆布の佃煮、アボカド、ホウレンソウなど |
カルシウム | 血圧との関係はいまだ研究途中だが、DASH食で有効性が確認された | 牛乳、ヨーグルト、チーズ、桜えび、イワシの丸干しなど |
マグネシウム | 体温や血圧の調整。神経の校風抑制をする。 | ゴマ、アーモンド、ヒジキ、青のり、するめなど |
食物繊維 | ナトリウム、糖質、脂質の排泄を促し、血圧上昇を抑制する。 | エシャロット、ゴボウ、こんにゃく、オクラ、リンゴなど |
タンパク質 | 血管を健康に保つ | 肉類、魚介類、大豆製品、牛乳など |
表に記載した栄養素が含まれる食材を使用したレシピを考えてみました。どれも簡単で美味しく召し上がっていただけると思います。お寿司と共にぜひ一度ご賞味ください!
春菊と豚肉のポン酢和え
カリウムが豊富な食材を合わせました。春菊はほうれん草でも代用可能です。
【材料】豚ロース薄切り、春菊、わかめ、土生姜、青ネギ
【調味料】ポン酢、みりん、酒
- 豚肉を弱火で茹でる(沸騰した湯に生姜の皮、青ネギ、酒を入れる)
- 豚肉を冷まして1cm幅くらいに切る
- 春菊を茹でて3cmくらいに切る
- わかめをもどす
- 土生姜は針生姜にする
- 生姜以外のすべての材料を混ぜ、ポン酢・みりんで味付けする
- 器に盛り、針生姜をのせる
れんこんナッツ炒め
血圧を下げるスーパーフードともいえるナッツと、カリウムが豊富なれんこんを合わせました。
【材料】れんこん、しめじ、ミックスナッツ
【調味料】片栗粉、オリーブオイル、醤油、みりん
- れんこんは半月切りにし、片栗粉をまぶし、オリーブオイルで軽く炒める
- しめじは小分けにする
- フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、れんこんとしめじを炒める
- ミックスナッツを加えてさっと炒め、醤油・みりんで味付けする
さつま芋とトマトのゴマ豆腐
マグネシウムが豊富な食材を合わせました。
【材料】さつま芋、トマト、市販のゴマ豆腐
【調味料】塩少々
- さつま芋を茹でてつぶし、塩少々(ほんのり程度)で味を調える
- トマトを湯むきし、形をつぶさないように6つに切る
- ゴマ豆腐を電子レンジで1分温め、熱いうちに、水で割った白だし(白だし1:水2)でとろりとするように混ぜ合わせる
- ゴマ豆腐が冷めたら1・2の順に盛り付け、ゴマ豆腐をかける
アボカドとトマトの白和え
カリウムが豊富な食材を合わせました。
【食材】アボカド、トマト、カッテージチーズ、絹ごし豆腐、パセリ
【調味料】白味噌または白麹
- 豆腐をキッチンペーパーに包み、電子レンジで1分温める
- アボカドの皮と種を取り、一口大に切る
- トマトも一口大に切る
- 豆腐が冷めたらミキサーでチーズと混ぜる
- 白味噌または塩麹で味を調える
- アボカド・トマトを和える
さいごに
いかがでしたでしょうか?ぜひ、今回ご紹介した「DASH食」や、そのレシピをご参考に、ゐざさのお寿司に沿える一品を作ってみてくださいね。
【監修】管理栄養士 餅美知子氏
元園田女子大学食物栄養学科 教授。公認スポーツ栄養士の資格も持ち、専門は、栄養教育論、公衆栄養学、スポーツ栄養学など。主な著作に、「健康づくりへのアプローチ」(文光堂)や「まるごと学ぶ食生活と健康づくり」(化学同人社)がある。
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