柿の葉寿司はどんな味?特徴や魅力

柿の葉寿司 鯖・鮭画像 柿の葉寿司のこと

こんにちは!奈良の郷土料理「柿の葉寿司」のゐざさ-中谷本舗-です。

奈良のお土産としてたくさんの方々に知っていただけるようになった「柿の葉寿司」ですが、まだまだ食べたことが無いという人も多いです。 我々メーカーとしては、なじみのない方々にも魅力を知ってもらい、一度は食べてほしい!

ということで、今回はその魅力や特徴、味をお伝えできればと思います。 この記事を読んで、ぜひ通販などでお取り寄せをして、一度食べてみてくださいね!

柿の葉寿司とは

そもそも柿の葉寿司とはどんなお寿司なのかを振り返ってみます。

奈良の名産品として有名ですが、元々は奈良県の中南部、吉野地方の郷土料理です。 とても山深い地域ですが、かつて行商人たちが塩を施した鯖を吉野の村々で売り歩いていたそう。その鯖を薄く切り、握った寿司シャリに載せて、手近にあった柿の葉で包んで押しを効かせて作ったのが、その始まりです。
少し寝かせることで味がなじみ、独特の魅力があるお寿司になります。

海なし県の奈良で柿の葉寿司が誕生した秘密については、他の記事でも紹介しています。

元々保存食で、魚が貴重な山村にとってはごちそう。夏祭りなどの「ハレの日」によく食べられていたそうです。

今では、製造日を含めて3日の日持ちがするのもポイント。送れるお寿司としてお土産や贈り物にも良く使っていただいています。

柿の葉寿司の特徴とは?

柿の葉寿司は、ネタと寿司シャリと柿の葉というとてもシンプルなお寿司。ほかのお寿司とはどこが異なり、特徴的なのでしょう?シンプルだからこそ、魅力があるとも言えます。

やはり、柿の葉で包まれているというのが最も分かりやすく、大きな特徴ですよね。

葉っぱで包むお寿司というのは日本各地に存在しています。北陸の笹寿司などが有名でしょうか。柿の葉寿司も、実は石川県や和歌山県で作られています。
奈良のものとは形が味わいが違い、蒲鉾を使ったり、桜エビを載せて華やかだったり、とそれぞれに特徴があります。 葉っぱでお寿司を包んだ理由は定かでありませんが、ご飯が乾燥しない、携帯に便利、食べたら葉っぱをすぐに捨てられる、などが考えられます。

次に、ネタとシャリとのバランスです。握り寿司と比べると、ネタが薄いのでは?と言われることもあります。柿の葉寿司は、塩と酢で締めた鯖などのネタを用います。出汁を入れて甘めの味に仕上げている上方の寿司シャリと少し塩気のあるネタとのバランスを考えて、今の形が出来上がりました。

食べるときに柿の葉の香りが漂う、というのも柿の葉寿司ならではの特徴であり魅力です。美味しいお寿司は色々なところで食べられると思いますが、自然の恵みを感じながら食べることのできるのは、柿の葉寿司ならではの魅力ではないでしょうか。

シンプルだからこそ美味しい!三位一体となった味

柿の葉寿司は、製造工程中に押しを十分に効かせることで、ネタとシャリが馴染み、風味豊かな魅力ある味わいとなります。また通販だと、お届けまでに最低でも1日かかるので、その間に食べ頃に。そこに加わる柿の葉の良い香りが食欲をそそる、まさに三位一体の味が特徴です。

事実、文豪・谷崎潤一郎は、著作「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」でその味をこう評しています。 (一部、旧字・旧仮名遣いは修正)。

鮭の脂と塩気がいい塩梅に飯に滲み込んで、鮭は却って生身のようにやわらかくなっている工合が何とも云へない。 東京の握り鮨とは格別な味で、私などには此の方が口に合ふので、今年の夏はこればかり食べて暮らした。

谷崎潤一郎「陰翳礼讃」(1939年)より

谷崎が食したのは鮭のようですが、鮭の塩気がシャリにしみ込んで、美味しく食べていたのが伝わる、その魅力と味を表した一節です。

柿の葉寿司は押鮨の一種ではありますが、通常の押鮨よりも長い時間押しを効かせるのが、大きな違いです。 柿の葉を巻いた後、専用の箱に敷き詰めて、上から重石を置きます。長い時間、上と左右から力が加わることで、より味がなじみやすいと言えるのではないかと思います。

人それぞれ好みはあると思いますが、やはりおすすめは「鯖」。
ゐざさでは、脂の乗った寒さばを使用していますが、塩と酢で締めた鯖を薄くそいで、少し甘めのシャリと合わせる。出荷までじっくりと押しを効かせることで、鯖の脂と塩気がシャリになじむ。そして、柿の葉の香りも相まって、柿の葉寿司独特の味とが楽しめるのも魅力です。

ネタによって味わいが違いますので、色々食べ比べてみるのもおすすめです。

季節感を味わえるお寿司

通常、柿の葉は、初夏の時期に収穫した葉を塩漬けにして一年中用いています。 一方で、季節感も味わえるのも魅力の一つです。

晩秋に登場する「紅葉 柿の葉寿司」。ゐざさでも取り扱いをしていますが、赤々と色づいた葉っぱで包んだ柿の葉寿司は見た目にも美しく、毎年すぐに売り切れます。

また、4月中旬~5月の初夏の時期には、新葉を使った柿の葉寿司も登場します。通常よりも淡い緑色した新緑の葉は鮮やかで、香りも高く、初夏ならではの味わいを楽しめます。こちらもゐざさでは人気の商品です。

こうやって、季節を感じられるのも柿の葉寿司の味わいであり、魅力であり、他のお寿司との違いではないでしょうか。

最後に

今回は柿の葉寿司の魅力や特徴について解説しました。

奈良にはたくさん柿の葉寿司店があり、それぞれが特徴を出して柿の葉寿司をつくっています。もちろん、ゐざさも様々なこだわりを持ってお寿司を作っています。ぜひ、以下の記事も合わせて、お読みいただければ嬉しいです。

でも、記事ではわかりにくいのがその味わい。できる限り分かりやすく書こうと努力しましたが、やはり、食べていただくのが一番……。

ゐざさのオンラインショップでは、各種詰合せをご用意しています。鯖以外にも、鮭、鯵、鯛、海老などのほか、季節限定商品もございます。

▼ゐざさの柿の葉寿司の一覧▼

今回の記事で、柿の葉寿司を食べてみたいと思った方はご注文いただき、実際にその味を確かめていただければと思います!

魅力あふれる柿の葉寿司をぜひご堪能ください。

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